ネットワーク設計
光ケーブルについて
光ケーブルとツイストペアケーブルの比較
光ケーブルは伝送速度や距離が必要なとき、また伝送損失を抑えたいときに採用します。
光ケーブル | ツイストペアケーブル | |
---|---|---|
伝送速度 | 速い | 遅い |
伝送距離 | 長い | 短い |
伝送損失 | 小さい | 大きい |
取り回し | 取り回しにくい | 取り回しやすい |
コスト | 高い | 安い |
光ケーブルのシングルモードとマルチモードの比較
光ケーブルはコアをクラッドが覆う同芯2層構造でできています。 コア径の大きさでシングルモードとマルチモードの2つのモードが存在します。 シングルモードは高価なので、長距離や高品質を求めるバックボーン環境等で採用します。
シングルモード(SMF) | マルチモード(MMF) | |
---|---|---|
クラッド径 | 125マイクロメートル | |
コア径 | 8~10マイクロメートル | 50もしくは62.5マイクロメートル |
伝送距離 | 長い規格が多い | 短い規格が多い |
伝送損失 | MMFと比べ小さい | SMFと比べ大きい |
取り回し | MMFと比べ取り回しにくい | SMFと比べ取り回しやすい |
コスト | MMFと比べ高い | SMFと比べ安い |
光ケーブルのコネクタ
光ケーブルのコネクタにはSC、LC、MPOがあります。
SCはコネクタサイズが大きいため採用されにくく、LCがメジャーになっています。
MPOは多芯線のコネクタです。12芯や24芯があります。MPOをLCにバラすブレイクアウトケーブル(もしくはファンアウトケーブルとも)などもあります。
動作しているMPOコネクタはのぞき込まないようにしましょう。失明の恐れがあります。
光ケーブルの規格
イーサネット規格 | IEEE規格 | 最大伝送距離 | トランシーバ |
---|---|---|---|
10GBASE-SR | IEEE802.3ae | 550m | SFP+ |
10GBASE-LR | IEEE802.3ae | 10km | SFP+ |
25GBASE-SR | IEEE802.3by | 100m | SFP28 |
25GBASE-LR | IEEE802.3cc | 10km | SFP28 |
40GBASE-SR4 | IEEE802.3ba | 100m | QSFP+ |
40GBASE-LR4 | IEEE802.3ba | 10km | QSFP+ |
100GBASE-SR10 | IEEE802.3ba | 150m | CFP/CFP2 |
100GBASE-SR4 | IEEE802.3bm | 100m | QSFP28 |
100GBASE-LR4 | IEEE802.3ba | 10km | QSFP28 |
※イーサネット規格のBASEの前の値が伝送速度を表しています。
※イーサネット規格のハイフンの後ろの英字が光波長を表しています。
S:Short wavelenght マルチモード光ファイバ(MMF)を使用します。
L:Long wevelenght シングルモード光ファイバ(SMF)を使用します。
※イーサネット規格の末尾に数字があるものは光の伝送路を束ねてその伝送速度を実現しています。
※トランシーバのSFP28はSFP+の下位互換性を持っています。
SFP28は1つのピンで最大25Gbpsの伝送速度ですが、SFP+は10Gbpsです。